多層鍋の基本①

今日は、生協雑誌クリムの原稿を書いています。「台所道具・超使いこなし術」という大げさなタイトルで1年間も書いているのです。執筆もあと2回。やれやれです。

11月号では「多層鍋の選び方」という内容で書きましたが、今日はまず、「多層鍋がなぜ必要か」の私なりの考察です。

①軽くて温まるのが早いアルミニウムの鍋では、温度が一定化しにくいので味がしみこみにくく、煮崩れも激しい。さらに酸や薬品に影響される素材なのでレシピを選んでしまう。

②そこで、ステンレス鍋が登場。酸にも強く変形もしにくく、アルミより保温に優れ、煮物にも悪くはない。しかし、ステンレス単体だと熱伝導がとても悪い。温まるのが遅いし、温まり方にムラがある。そこで。

③底面を多層にして、ステンレスとステンレスの間に熱伝導の早いアルミを挟んで多層鍋に。

④ついでに煮物にさらに向くようにフタにしかけをして、蒸気が外に漏れにくく、熱がこもるようにした。

⑤さらに、鍋全体がすばや同じように温まるように、側面にも中にアルミを施し、鍋全体を多層に。

こういうわけなのです。⑤の全面多層になると、鍋全体の温度が同じように高温になっていくので、だし汁やミルクを温めても、側面がジューッとなりにくく便利です。
# by kitchenparadise2 | 2009-11-25 20:46 | ステンレス鍋

セイロはこうやって使おう

セイロはこうやって使おう

今、蒸篭を持っている人はいがいと少ないようですが、こんなにすばらしい食材を活かす道具はありませんし、調理がとても簡単。蒸篭(セイロ)はいわゆる蒸し器です。和セイロと中華セイロがありますが、細かいことは抜きにして、セイロの特徴をあげてみます。

1. 水蒸気で素材を包んで、一定の温度を保ってくれる。火を止めても保温性がある。
2. 煮物のように煮汁に栄養をを逃がさず、炒め物のように焦げにくい。
3. 茹でた時のように水っぽくならない。
4. しっかり中に火が通る。(レンジのようにAGEがたまらない。*AGEとは老化をはやめる終末糖化産物)
5. レンジで調理したように、冷めても硬くならない。→ お弁当向き。

杉製は安価で、そのほか銀杏などの白木製、桧製などがありそれぞれ木の強度が違います。

買って来たらまず水につけて置くかしっかり濡らしましょう。
木の強度が増して使う際の膨張を防ぎます。10分程度水につける場合もありますし1時間程度もつけたほうがいいという場合もあります。
竹製の比較的安価なものの場合は、ゆっくり浸しすぎて木が水分を吸いすぎてしまうことがあるので、比較的短時間のほうがいいようです。
しっかり水分を拭いたら日陰干し。通気性がいいところで乾かし、日光はさけてください。急激な乾きは反る原因になります。


使う時には、蒸し布やクッキングペーパーを使ってもいいでしょう。
布のほうが水分を上手に吸ってくれます。布は必ず濡らして絞ってから使います。

お野菜などには水分を調節してくれて、セイロが汚れないので蒸し布がいいですし、シュウマイや肉まんなどはべたつかないクッキングペーパーが便利で簡単に感じるかもしれません。(筆者は布がオススメです。)

専用鍋でなくても中華鍋などの上に使うこともできますが、そうなるとたくさんのお湯を使えません。
必ず予備のお湯を用意してから蒸しましょう。
水を入れるとせっかく蒸した野菜の温度がさがってしまいますから。

目安は、かぼしゃや芋が15分程度。キャベツだと10分程です。 

キッチンパラダイスでの購入はこちらです。
# by kitchenparadise2 | 2009-11-06 16:44 | 蒸し器・せいろ・おひつ

銅鍋の磨き方

マトファーの銅鍋、銅ボウル、アイザワの段付き銅鍋、銅の玉子焼きなど、キッチンパラダイスでもいろんな銅製品を紹介しています。買う時はピカピカに光っていますが、使い出した途端に色が黒ずんでくるのが銅の特徴です。

普段は普通にスポンジで洗い、火にかけて水分を飛ばして、冷めてから収納します。

変色が気になった時の基本的な磨き方も覚えておきましょう。

酢に塩を溶かして鍋を拭くと黒ずみは取れます。わざわざ新しい酢を使わなくても柑橘系のレモンやだいだい、かぼすなどの酸に塩をつけて拭くのもいいでしょう。ただし、塩がしっかり溶かすために、あらかじめ鍋を温めておく必要があります。しばらくお湯を張っておくか、お湯を入れたまま側面を拭くといいでしょう。何週間も黒ずみをそのままにしていると取れにくくなるので、早目に磨いたほうがいいようです。

銅磨きも販売されていますので、それだととても早いです。

効果的な磨き方のひとつに「梅干のシソ」があります。。写真のように、黒ずんだ銅でも、温めた鍋にシソを置くだけでマジックのように色が金色に変わります。
c0228673_1435780.jpg←左上の写真は、梅シソで鍋底を拭いている写真です。色が金色に変わっているところが拭いた箇所、下のほうはまだ拭いていないので変わっていないのが分かると思います。

磨いた後はすみやかにお湯でキレイに流してください。塩分が鍋に少しでも残ると、変色したり、その部分だけ溶けたりします。お気をつけください。
また、鍋の水分は緑青の原因になるのでしっかり取り除いてください。c0228673_14361142.jpg
弱火にかけて水分を飛ばすのもひとつの方法ですが、その場合、錫引きの錫が(融点が230度)溶けないように細心の注意を払わなくてはいけません。


使わずにしまっておく場合は、水分をふき取ってから新聞で包んでおきます。湿気を吸い取るためです。
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キッチンパラダイスでは、商品テストを繰り返し、スタッフが納得した台所道具だけをを揃えています。
ぜひHPをご覧ください。みなさんからのご相談なども受け付けています。

キッチンパラダイス 福岡市中央区白金1-1-14 http://www.kitchenparadise.com
092-534-6311 お問い合わせメールはこちらです。
# by kitchenparadise2 | 2009-11-06 14:31 | 銅鍋・銅製品

くっ付かない鉄のフライパン

鉄は素材がくっつくから嫌だという方、いませんか?
鉄は鉄分が取れ身体にいいということ、フッソ加工などに比べてどんなに高温調理でもできるということ、厚手のパンだと一定の温度を保持する時間が長く美味しく仕上がることなど、世界中のプロが使用するだけあって素晴らしい素材なので使わない手はありません。
「鉄がくっつく」というのは水分に馴染み易い親水性を持っているからです。卵や魚などのタンパク質、デンプンや糖などの炭水化物などは特によくくっつきます。くっつきを避けるには、パンと食品の間に油を引いて、パンと食品が直接触れ合わなくなるようにしなくてはいけません。ですが、パンが冷たいうちに油を入れてはいけません。見た目はフライパンが乾いていると思っていても、表面には水素結合という科学結合によって吸着水が完全に蒸発していないのです。ウンチクはこれくらいにして、ではくっつかないための鉄のフライパンの使い方です。

フライパンを熱します。強火でいいのですが、慣れていない方は時間がかかっても中火ぐらいがうまくいくと思います。高温になったら油を注ぎます。この「高温」に定義ですが、「素手で一瞬しか触れられないほど」という乱暴な表現がわかりやすいでしょうか。「煙が立つほど」ではなく、水をたらすと少なくとも2、3秒で蒸発してしまう程度まで上昇させて油を注いでください。そしてその油が温まったところで素材を入れるのがベターです。

鶏肉の表面をカリッと焼いて肉汁を閉じ込めてからオーブンで焼くような調理法の場合は、フライパンをかなり高温にする必要がありますが、ステーキやハンバーグなどフライパンで中にしっかり火を通す時は油の温度が高すぎるとお肉の表面だけが焦げて中に火が通らないこともあるので注意します。
最初の段階で温度が上がりすぎた場合はぬれ布巾で温度を落すか、一旦火を消して温度が落ちるのを待ちましょう。

くっつき易い素材の場合(例えば餃子や薄いお肉、卵など)は、温めたフライパンに多めの油をそそぎ、まんべんなく行きわたらせて温めた後に一旦油を捨ててから又再度新しい油を注ぐ、というやり方(中華鍋でいう油慣らし)をすると、ほとんどの「くっつき」を避けることができます。

また、洗う時に中性洗剤で洗わずにお湯で洗うこと、これも大切です。c0228673_1430244.jpg

「餃子の皮が鉄のフライパンにベットリ貼りついてしまうんです。」
そういう方は、ほとんどの場合が、焼きあがりを確認するのためにフライ返しで何度も餃子を持ち上げているようです。中に火を通す場合には少し温度を落したほうがいいですし、餃子の皮がかりっとして水分をもたなくなると、自然に皮の端がフライパンから浮いてきます。焼きあがるまであまり触らずに待ちましょう。
# by kitchenparadise2 | 2009-11-06 14:28 | 鉄のフライパン.中華鍋

意味を持つカタチ

ちゃんとした道具は、その物のカタチに必ず意味があります。

ホイスク(泡立て)ひとつとってもそう。丸みを帯びたのはたいてい卵用。空気が入りやすいので、メレンゲのできがよくて仕上がりが早い。縦長のホイスクはジャグ用。コップなどの縦長い入れ物でかきまぜるため。平らなホイスクは、バッドの中の液体をかきまぜる、例えばフレンチトーストの卵など。ドイツのレズレーのカタログなんて、何度見ても飽きないです。

マトファー社のシノア(漉しき)には、網目のものとパンチングのがあり、形も丸いものと先端が尖った物があり、これも何を漉すかで効率と美味しさを追及してる。
ジャム用鍋の上がやや広がっているのも意味があるし、ソトーズとソテーパンの形が微妙に異なるのもそう。

カタチの意味を考えると、ホントにワクワクするのです。アドレナリンがでてくるっていうか・・・子供のころ「なんで?どうしてどうして?」と母を追いかけまわした時みたいな。私だけかな?

ただ、残念なのはコピー商品。あれってどうなんでしょうね。コピーして同じようなカタチを作っても、使ってみると全く意味をなさないモノに変わってしまうことがすごく多い。品質もそうだけど。
やはり長く存在する道具は、それ相応の価値があるんですよ。
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# by kitchenparadise2 | 2009-10-08 16:38 | 道具の揃え方

保存容器に適した素材は

残り物を冷蔵庫に入れる時の保存容器、みなさんはどんな素材を使っていますか?
プラスチック容器、これなら100円ショップなどでも買えそうですね。ジップロック、ホーロー、ガラス、ステンレス。いろいろあります。そのままレンジに入れられるのも多いようです。プラスチックは軽くて安価、一番よく使われるようですが、難点があります。それは臭いが取れないということ。
先日の新聞で「冷蔵庫の臭いのもとはプラスチック容器に起因しているものが多い。」という記事が書かれてありました。
そうなんです。洗っても洗っても取れない。
煮沸消毒する方も多いのですが、安価なものは耐熱でないものも多く、だいたいフタの部分や鍋に触れてしまった部分が変形するものが多いようです。

ホーローはどうでしょうか。
これは気持ちよくキレイに洗浄できますし、酸や塩分に強く長時間保存しても食品の味を変えることなく、弱火で火にかけられものがほとんどで嬉しいですね。ぬか漬けなどもホーローが向いています。
ただし、衝撃には弱く、ヒビ割れたりたまに溶接部分がサビることもありますのでご注意を。しかもレンジでは使えません。

ステンレスといっても、錆びにくいものを錆びやすいものがあるのでひとことではいえませんが、水分のあるものの長期保存には向いてないようです。数日ならかまいませんが、ジャム、漬物などの長期保存より、短期間保存で完全密閉するようなものは向いています。レンジには使えません。

ガラス製品の中でも、パイレックス(耐熱温度差120℃以上)のような耐熱保存容器は、熱湯消毒での洗浄が簡単ですし、レンジ・オーブンでも使え便利です。塩分や酸にも強いのも人気の特徴です。プラスチックを使う場合は臭いが付きにくいものを、レンジ調理が多い方は耐熱ガラス、長期保存にはホーロー、真空容器ならステンレスといったところでしょうか。
# by kitchenparadise2 | 2009-10-06 16:18 | その他の道具

台所道具店キッチンパラダイスの店主が綴る、台所道具のマジメでオタクな道具の使い方


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