カテゴリ:道具の揃え方( 4 )

流行のキッチングッズを買う前に

毎年いろんなキッチングッズが流行し、テレビで紹介されるやいなやキッチンパラダイスにもすぐに問い合わせがあります。

つい先ごろは、ホットサンドメーカーやメイソンジャー。とくにメイソンジャーはたくさんのレシピ本があっと言う間に発売され、商品は3ヵ月待ち以上でした。

数年前は、タジン鍋。その前はシリコンスチーマー。

百貨店などではこういう流行ものは大歓迎で、一時は某百貨店の家庭用品売場の7割の売上をルクエのシリコンスチーマーが占めていたと聞いたこともありますが、数年たったいま、スチーマーは誰も買わない商品となり、どの百貨店でもSALEか、すみっこに追いやられています。私のまわりで購入した大半の方がもう使ってません。
シリコンスチーマーは便利グッズではありますが、変色は避けられないし、臭いも多少残ります。
また、便利であってもとびきりおいしく調理できるわけでもなく、視覚的にもお皿としてもだせるほどはステキじゃない。グラタンならオーブン皿のほうがいいし、スープならスープ皿のほうが確かに豊かでしょう。
単に、蒸すだけならなかなかいいグッズですが、それならこの価格は高すぎる。

ちなみに、シリコンスチーマーのルクエは会社を縮小してIT系通販会社の傘下。
タジン鍋を流行らせたメーカーは日本撤退しています。

品薄になるほど売れに売れたのに、結局ゴミになったり、家の隅に追いやられたりするグッズを売るのは気が進まず、私の店では、テレビで紹介するキッチングッズはあまりおかないことにしています。


もちろん、流行ものだったけどずっと便利に使い続けているという場合も多々あります。
数年前から流行っている野田琺瑯の琺瑯製品のようなものは、数年前に流行りはしたものの、それ以降もずっと人気がある商品。
一昨年、ちょっとしたセイロ鍋ブームがありましたが、数は少し減ったものの、セイロはキチパラではよく売れ続けている商品です。


流行っている商品、本当に買ってよいものでしょうか?

これがあれば、
美味しくなる?
食卓が豊かになる?
ずっと使える?

ちょっとたちどまって考えてもよいのではないでしょうか。


ニトスキ(ニトリのスキレット)がかなり流行ってますね。
ニトスキはいつまで流行るかな?商品として残るかな?
500円だからいいのかな~、それはそれで。

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キッチンパラダイスでは、商品テストを繰り返し、スタッフが納得した台所道具だけをを揃えています。
ぜひHPをご覧ください。みなさんからのご相談なども受け付けています。

キッチンパラダイス 福岡市中央区白金1-1-14 http://www.kitchenparadise.com
092-534-6311 お問い合わせメールはこちらです。
by kitchenparadise2 | 2016-03-04 16:20 | 道具の揃え方

売れて、売れなくなるキッチン道具雑感

新しいキッチングッズ(調理道具)が、毎年何千種類と世の中にでてきますが、その中にどれくらいが10年後に残っているかというと、ほんのわずかです。10年どころか、5年ももたないものばかりです。発売されては消え、発売されては消え。そのスパンも14年前のキチパラ開店当初からするとさらに短くなってきたうような気がします。なぜでしょうか。

例えば、シリコンの電子レンジグッズ。5年ほど前からこれまで、大変流行りました。
「時間はないけれど、料理は手作りしたい」、「手間をかけずにおかずをもう一品作りたい」「できるだけ油を使わず美味しい料理を作りたい」、「軽くて場所を取らない調理器具を使いたい」(C社HP抜粋)
レシピ本もたくさんでました。テレビや雑誌でもずいぶん特集されました。でも5年ほど前の売上はなく、結局、多くの人が使わなくなったり、棚にしまいこんでいます。

また例えば、タジン鍋。「エミールアンリ」という、フランスブランドが4.5年前にカラフルなとんがり帽子のような蓋の鍋を大々的に宣伝したのがきっかけで日本でブームになりました。もともとはチュニジアやモロッコで日常的に使われている鍋です。
ブレイク以降、同業他社がこぞって輸入して価格競争。ガラス製をHARIOが発売、有田焼などでも作られ、シリコングッズの会社がみんなシリコンタジン鍋を売り、結局売れなくなって、流行らせたエミールアンリジャポンは日本撤退。

このような「売れて、売れなくなる道具」には、「一時的なブレイク」が逆に下降の原因でもありますが、いつもキッチンアイテムならではの理由があります。

①耐久性が低い。

耐熱シリコンは、熱に強く、軽く、ガラスや陶器のように割れない。こびりつかないので油が要らない商品です。レンジに活用すると時短にもなるでしょう。
ですが、どんなにいいシリコンでも、長時間使用と臭いが取れづらくなります。きれいに洗ったつもりでもガラスや陶器のようにスッキリ洗えてないような気がします。黒いシリコンなら汚れは目立ちませんが、水垢が取れにくい場合もあります。 いったん汚れると、重層やレモン汁、洗剤を駆使して何日もかけて洗わないといけません。

②美味しくできない。

時間短縮しても、すべての面において美味しくできなくなればもともこもないわけです。なんか水っぽい。焼き色がつきにくい、などなど。
一つで三役、という商品もよくみかけますが、その便利さの裏で、実は美味しくできない、あるいは不都合な場合が多いのです。フタがフライパンになる便利な鍋、3つに仕切りがある朝ご飯に便利なフライパンなどなど。


③収納と頻度のバランスが悪い。

タジン鍋はこれです。とても機能的な理にかなった鍋なのですが、「見た目に美味しそう」「水がなくて美味しくできる」の「見た目」が先行したため、買ってはみたもののあまり飽きて使わないという方が多いのです。
水がなくて美味しくできるなら、ル・クルーゼでも、土鍋でもできます。水が貴重な国で生まれた鍋を、うっかり流行らせたわけなのです。
この鍋でなくては美味しくできないのなら今後も長く売れ続けるでしょうが、多くの場合で代用品で可能といえます。ちなみに、私は食卓を楽しむために、たまに使っていましたが。


一方、シリコンの中でも「シリコンヘラ」は、10年以上まえからこれまで、続けて売れています。無くなることはないと思います。それはおそらく、シリコンヘラが、木べらや金属ヘラと違った使い勝手の良さがあるからです。すでに新しい台所道具のカテゴリーのひとつとして定着しています。

私の道具に対する考えは、「家庭で料理をすることを大切にする」方のためだけの「道具のススメ」であり、今後、家庭で料理をしなくなる人が増えてくると、時間短縮やコンパクト、多機能といったキッチングッズは、さらに別の方向に向かうのでしょう。お皿も要らない、ヘラも要らない、とか。

この話は、まだまだ雑感の域を超えていませんので、汗)
申し訳ないのですが、思いついたらまた書きます。


普通の量販店や百貨店は、売れなくなっても、次の商品が爆発的に売れればそれでよいわけで、、、。
だからメーカー側も新しいものを求められるわけで、、、。
キッチンパラダイスはそんなスパンとは関係なくやっていこうと思っています。
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by kitchenparadise2 | 2015-01-26 13:48 | 道具の揃え方

新生活のための長持ちする道具

まもなく新生活を始める方は、台所の道具をどのように揃えておいでですか?
私は20代で1人暮らしを始めるまで自分だけのための台所道具を買ったことがありませんでした。なので、いざ揃えるとなると何をどう買っていいやら、どの程度のものがいいのかさっぱりだったのを覚えています。お金もあまり持ってなかったですし、100円ショップとはいかないまでも、無印良品とか近所のスーパーとかでとりあえずものを揃えましたね。今現在、その時買った道具は何ひとつも持っていません。もったいないことをしました。
そんな反省も踏まえて、新婚生活を始める方や、ひとり暮らしを始める方には、そんなに値段は高くなくても買っておいたほうがいい、そして結局は損をしない道具を最小限でオススメしています。


包丁:18cm程度の牛刀(5000円程度だとあとあと長く使えます。)
私はビクトリノックスのシェフナイフを薦めています。コストパフォーマンスが良い包丁です。ステンレスの両刃である牛刀を1本目に薦める理由は、
①三徳包丁や文化包丁に比べて切れ味が持ちやすい。
②先が尖っているので、お肉や魚にも使いやすい。
③さびにくい。
④食洗機にも入れられ、多少濡れたままで雑に扱っても大丈夫。

もちろん刃先の状態は、研ぎ方で全く変わってきます。研ぎに関してはまた他の時間を割いて別途。


料理好きの方は18cm程度の三徳包丁もお勧めです。本来は野菜は三徳のほうが使いやすいとは思います。牛刀より刃先に負担がかかるので7000円以上はかけたほうがベターです。(できれば10000円以上といいたいところですが。)上等な三徳包丁は野菜などを切ってもスピーティで切れ味も長くもちます。
キッチンパラダイスのオリジナル包丁ならこちら
スーパーなどでとりあえず売っている2000円~3000円の包丁も、最近は新品の時はよく切れ、程度が良いものもありますが、良い包丁との違いは、研いでも研いでもすぐに切れが悪くなることです。結局は常にストレスになり、数年で捨ててしまいますね
キチパラオリジナルの波刃10cmナイフ「なみじゅう」を持っておくと、パンやトマト、果物、デザート、ステーキやハンバーグなどを切る時にとーっても便利です。


フライパン:フッソ加工だけを買うなら底が厚いものを。スイスダイアモンド、アナロンなどのブランドはオススメ。
ティファール製品は値段が高いと加工の耐久性もいいのですが、とはいえ何年もコーティングが持つわけではありませんし、底が厚いフライパンに比べてハンバーグなどに火を通すのは得意ではありません。軽いフライパンのの場合は、専用の共蓋を買ってください。(密閉度の高い蓋は内部の温度が上がりやすく火が通りやすい)
正直言いまして、フッソ加工のフライパンは、高温で使用できる鉄や中華鍋と併用しない限り、3年も4年ももたないのは仕方ないと思っています。


ぜひ買ってほしいのが中華鍋。炒め物、揚げ物、麺を茹でたり、煮物もでき、中華鍋だけでも生きていけます。直径27cm以上で、重さが軽すぎないもの。軽くて薄いとすぐに焦げます。山田工業所の1.6mmは5670円でとても良い中華鍋です。

新婚さんで料理好きなら鉄のフライパンの厚手をオススメ。すべての焼き物が美味しくなります。厚手というのは2.5m以上です。


まず24cm(1人なら)のフッソ加工のフライパン、
次に、万能の中華鍋(ちょっと重めの)
やる気があれば厚手の鉄、です。厚手の鉄はら、マトファーはオススメ。



鍋:1人暮らしか2人暮らしかでも違ってきますが、ここでは将来増えても使い続けられるものを。
すばり、ジオプロダクト(ステンレス多層鍋)の行平鍋15cm、21cm。
次に厚手鋳物琺瑯鍋(ルクルーゼやシャスールみたいな)の20cm、です。料理好きなら22cmでも。どれも20年後も使えます。ルクルーゼは高い買い物ですので、もうちょっと手ごろな価格を望む方はステンレス全面多層鍋の20cm~22cmの蓋つき両手鍋。
軽すぎるものは焦げやすいですのでご注意。
鍋はアルミのものを買う方が多いですが、アルミの場合フッソ加工してあるものを。ただし、軽くて便利ですが、2年すれば剥げるかも。


おろし金: 思いきって2000円くらいのものを買いましょう。500円程度で揃えると、使うだけで毎回ストレス。しかも長くもちません。「ザ・おろし」は良いです。


ボウル・ザル:ステンレスのボウルは、中・大の順に揃えて、小は必要に応じてガラスの耐熱をいくつか揃えると便利。(ボウルの大きさは人数に応じて、しっかりしたものをひとつづつ増やすと買い替えなくていいです)
ステンレスのリング付き盆ざる24cmがひとつあると使い勝手がよいです。
またちょっと上級編ですが、ベランダがあって日当たりが良い場合は木のザルがひとつあると便利です。余りそうな野菜は木のザルに干しておくと、干し野菜として使えます。

c0228673_17182025.jpgヘラ:耐熱シリコンヘラがあると便利。フッソ加工に傷をつけず、キレイにこそぎ取ることができます。安いものはすぐ変色しますので気をつけて。鉄のフライパンで使う時は、こそぎ取る場合もあるので木のヘラも持っておきましょう。


トング:なにしろトングはひとつ買います。オススメはクイジプロかオクソ。ステンレスだと長持ちしますが、フッソ加工なら先端がプラスチックやシリコンのほうが無難です。いいものを買うと長持ちしますし、ダイニングでも気持ちよく使えます。パスタやサラダを分けたり、お肉をひっくりかえしたり、使用頻度多しです。


味噌漉し:味噌漉しは毎日使うものなので、そこ数百円を惜しまずに買います。600円~800円のものを買う方が多いようですが、1500円くらいかけると、ステンレスが頑丈で、立派に20年使えるものが買えます。
写真は工房アイザワのものですが、何年使ってもびくともしません。外国製ならOXOの味噌漉しもお勧めです。味噌漉しスプーン付です。


キッチンハサミ:ハサミだけは数百円で買わないでください。ハサミは一生モノではありませんが、ビクトリノックスのハサミ(2940円)は、丁寧に使うとかなり心地よく長く持ちます。包丁代わりに使う時もありますので是非評価の高いハサミを。


保存容器:レンジの温めと冷蔵庫の保存の両方で使うなら、パイレックスの耐熱ガラス容器を2つほど持っていたほうがいいです。800円~1200円ほどで買えます。プラスチックのように匂いがうつらず、洗いやすい上、耐久性に断然優れています。割れない限り一生使えます。


中途半端なものを数年毎に買い替えるより、思い切ってお金をかけるところとそうでないところを決めて買いそろえてください。
私がここは落としたくないというアイテムを3つ言うなら、

山田工業所鉄の中華鍋(27cm 16mm厚)、質のよい牛刀ビクトリノックスシェフナイフ、ジオプロダクトの21cm行平鍋です。
お子さんが独立されるなら、ぜひお母さんが揃えてあげて欲しいですね。今はちょっぴり高く感じても長く使えますからね!
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by kitchenparadise2 | 2012-02-29 18:49 | 道具の揃え方

意味を持つカタチ

ちゃんとした道具は、その物のカタチに必ず意味があります。

ホイスク(泡立て)ひとつとってもそう。丸みを帯びたのはたいてい卵用。空気が入りやすいので、メレンゲのできがよくて仕上がりが早い。縦長のホイスクはジャグ用。コップなどの縦長い入れ物でかきまぜるため。平らなホイスクは、バッドの中の液体をかきまぜる、例えばフレンチトーストの卵など。ドイツのレズレーのカタログなんて、何度見ても飽きないです。

マトファー社のシノア(漉しき)には、網目のものとパンチングのがあり、形も丸いものと先端が尖った物があり、これも何を漉すかで効率と美味しさを追及してる。
ジャム用鍋の上がやや広がっているのも意味があるし、ソトーズとソテーパンの形が微妙に異なるのもそう。

カタチの意味を考えると、ホントにワクワクするのです。アドレナリンがでてくるっていうか・・・子供のころ「なんで?どうしてどうして?」と母を追いかけまわした時みたいな。私だけかな?

ただ、残念なのはコピー商品。あれってどうなんでしょうね。コピーして同じようなカタチを作っても、使ってみると全く意味をなさないモノに変わってしまうことがすごく多い。品質もそうだけど。
やはり長く存在する道具は、それ相応の価値があるんですよ。
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by kitchenparadise2 | 2009-10-08 16:38 | 道具の揃え方

台所道具店キッチンパラダイスの店主が綴る、台所道具のマジメでオタクな解説


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